『社会学のおしえ』 馬場靖雄 ナカニシヤ出版 評価B 再読F

 <要約>
 社会学の使い方としての相対主義の罠。
 マックス・ウェーバーの分析による社会的行為、それをフロイトからの検証(とゆーほど大したモノじゃないが)
 集団論。戦争がなくならない理由として、第三項排除。
 宗教の社会学的分析。

 <感想>
 作者、ヲタ過ぎ。悪い意味で、サブカルライターの真似しすぎ。
 自分の趣味を強調するのはこういう本で期待してることじゃないんだよなぁ……。期待するのが悪いのかもしれないが。
 全体的には面白かったのに、そう言うトコで冷めちゃうのが残念。
 ここから、自分語りはなぜいけないか、じゃあどういうところならいいのか、という問いを引き出すとするならば、著者の嗜好と内容が身近な本ということになるのか。宮台の諸著作とか上で書いた『精解サブカルチャー講義』とかは自分語り濃いとは思うけれども、別に悪いとは思わないし。後者なんて、全部趣味語ってるだけだけど、非常に面白い。紹介本では、著者は黒子に徹するべき、というのが俺の趣味らしい。
 ――なんか、それを打破する意図がこの本には見えるけど、方向性間違ってるよなぁ……。趣味で作品の優劣つけるんはやりすぎだ。
 マックス・ウェーバーは読むべきだと思いました。あと、あれ。準拠集団という概念は現実で使うにはすげえ使い出がある気がする。人間観察の道具としては、とりあえずの叩き台として使える気がする。