『チャンピョン達の朝食』

 カート・ヴォガネット・ジュニアの作品。ちなみに、ヴォガネット息子の方はこれが始めて――かなぁ。タイムクエイクってどっちだっけ。そもそも猫のゆりかごはどっちだっけ? まぁ、いいけどさ。
 この本、人には薦めません。だって、面白くないもの。とりあえず。展開ははじめの方で明示されていて、あとはその間を埋めるだけの、なんだか作業的な展開。しかも、ラストに向かっても全然盛り上がらない。あっさりとはじまり、あっさりと進み、あっさりと終わる。ダメ小説といわれてもしゃあないだろ、と俺なんかは思う。
 けれども、なんだか、それだけでは言いきれない不気味さもなくはない。はじめから結末が判っている物語というのも、それはそれで不気味なものだ。そして途中から突然登場する『私』。私=ヴォガネットで正しいのかどうかはわからないけれども、この人物は自分が支配的なポジションにあることを知っている。自分がこの文章を紡いでいるから、この世界があるのだということを完全に理解して、それを利用している。ほとんど神様状態。それがなんだか、不気味。
 ――だったような。
 正直、3・4日前に読了した本なのでよー覚えていない。
 とりあえず、これはハズレ。でもタイムクエイクは小あたりだったし、探してみる価値はありそう。でも、先にラファティやらバラードやら読みたいが。ていうか、バラードの短編集読み終わってねぇ……。