魔法飛行

 加納朋子。『ななつのこ』を大昔に読んで以来。あれはなんか凄く好きだった気がするけど、5年くらいまえだからもうほとんど覚えてない。
 文章がさらりとうまい。こういうのを名文って言うんだろうと思う。どの話も水のようにさらりと入ってきて、かすかに余韻を残す。ハルヒも文うまいとおもうけど、なんというか、ラノベばかり読んでいるので完全にバックグラウンドが違うとゆーか。音楽のジャンルがそもそも違うような感じ。名文の定義がそもそも違う。綺麗な文章が何かという感性がそもそも違う。そういうことって普通にある。読む側としてはどっちも好きだけど。
 『ななつのこ』でも感じた記憶があるけど、さらりと流した文章を最終話で纏め上げるのが抜群にうまい。――が、最終話はなんかあんまりぴんとこなかった。手紙の主が「そりゃねーだろ」と感じたからだろうか。むむむ。まぁ、読んでた環境が、傍でテレビがなり、何の脈絡もなく親が炬燵に足を突っ込んでくる状況だった、というのも大きいのだろうけれども。くそぅ。楽しみたかったよぅ。
 読みたいけど、金は出したくない。よって、姉が買ってくることを望む。このネガティブ。本多孝好の新刊も読みたい。