大事なのは指じゃない。耳だ。

 月三回ライブに行くとする。一回チャージ+電車代+飲み物代で大体一万二千円。
 一日一回昼ごはんを食べる。最低限の額を350円とする(学食の最低額)すると、月、20日大学に行くとして、7000円。
 お金が足りないとつくづく思う。

 今日のライブはギターデュオでした。うん。デュオはいい。凄くいい。最低単位なので、インタープレイということの意味がよくわかります。演奏のなかに「あ、びっくりしてる」とか「あ、楽しそう」とかそういう感情の起伏が現れてくるところがあるのが面白い。ソロは作品ですが、DUOは遊び。二人の人間の相互作用はラプラスの悪魔も計算できないのです。
 えーなー。おれもやりてぇ。Fブルースとか練習しよう――。

 わりと、反省とか愚痴ではなく、将来に向けて考えなくてはいけないのは自分の欠点を見つける能力なのかな、と思う。なんとなく普通にてきとーに生活していると、「あ、失敗したのかな」となんとなく思う瞬間がある。で、その瞬間が訪れたときに、「どう失敗したのだろう?」というのが分からないことが結構多いのだ。これは、困る。どこで失敗したのかが分かっていれば、どういう風に失敗したのかが分かっていればなんとか対処法もあるのだろうけれども、そこらへんが全然思いつかないから困る。なおしようがねー。
 ギターを習っていて先生に「音が均一に弾けないのです。どうしたらいいでしょう?」と聞いたら「それが分かる耳があるなら、後は集中して弾くしかないだろ」と言われた。目をつぶってギターを弾くと、音をこれまで聞いていなかったことに気がついた。
 必要なのはイヤートレーニング。たぶん、万事において。

 ところで。
 現在『ローマ人の物語』が大学にほとんどあることに気がついて、そいや、相沢が歴史ブームだったな、やまたさんとか褒めてたな、とか思い出して読み出してみました。
 一巻はわりと読んでいて苦痛だったのですが、二巻の『ハンニバル戦記』は中盤とか激烈に面白かったです。銀英伝とか思い出す。歴史物は、いい。また、ローマが真に優れていたのは人材ではなく、その人材を登用し、利用することを含めたシステムだ、というような考えで書かれているので、そこらへんの視点からもなんかわかりそうです。
 でまぁ、まだ二巻なので、これは先が長いと思いますが、まぁ、春休みまでに読み終われたらな、とか思いながら読み進めます。