お笑い的感性?

 おまけ。
 お笑いが現在流行っているというのは、なんとなくCM化みたいな流れで捕らえられるんじゃないかな、と思う。
 宮台の本でJ−POPの歌詞分析をやった奴があるらしくて(読んでないけど、読みたい)、それによると段々歌詞が「物語」から「シーン」に移ってきているらしい。現在の風潮は大体分かるからいいとして、物語っぽいのだと『待ち伏せ』とか『木綿のハンカチーフ』とかを個人的には思い出してみたり。あれとか、歌詞が1から4番くらいまで全部繋がってるらしい。でも、今の歌詞は2行セットくらいになっているのが多い気がする。BJCとかROSSOとかだともう全歌詞が単語レベルで刻まれていて、全体で雰囲気を掴むみたいな感じになってる気がする。もちろんBUMPの『ベンチとコーヒー』みたいなのもあるけど。ていうか、バンプは物語的ですよね。古い歌謡曲というよりも、違うものの影響っぽいが。
 さておき。
 J−POPの変遷はTVの影響が大きいらすぃ。かんがえりゃ、TVで普通聞くのはサビくらいのもんだしね。それまでの流れが分からないと意味が分かりにくい「物語」よりも「シーン」の方が、一瞬だけ放映されるテレビにゃ向いてるんでしょう。CMは典型。15秒程度の、映像つきのなかで、どれだけキャッチーにやれるか。
 で、その流れに対応するのがお笑い、特にコントと漫才なんじゃないかな、と思う。ドラマに比べればはるかに短いスパンでやれるから、途中から見ても分かる確率が高い。特に『一発もの』――ヒロシとか――はチャンネル変えてすぐでも笑えるし。もちろん、前不利がない分、かなり笑えなくなってるのはあるけど。ドラマからバラエティーという流れもこれで説明できる気がする。ドラマは一回見なきゃもうわかんないけれども、バラエティーは一個のなかに複数詰め込むから、3分待てば意味が分かるし、途中でもなんとなく何やってるかわかる。


 でもこれが、仮に正しいとして、世の中が細かく見れる「CM」的なものを好んでいると仮定したとして、それはどうしてそうなっちゃったんだろう、というのは疑問。みんな多趣味になりすぎたんだろうか。