挿絵とSSの話

 天野拓美さんの問題の文章http://air.niu.ne.jp/diary/diary2005_01.html

 正直、感動した。
 これだけ真剣に描く気がある人と、一緒に組んで本を出してみたい。

 普通に生活をしている時、頭の中が絵で動く人と文章で動く人がいる気がする。自分は完全に文章タイプ。人の顔を思い浮かべるのも苦手し、風景を写真のように記憶することもほとんどできない。高校時代の美術部にいた友人は逆に絵のようにして記憶している、という話を聞いたので、両方のタイプがいるのだろう。
 脳内のことだからうまくいえないのだけれども、物事を考えるときにも絵と文章の二つの極があって、その間のどこかに自分はいるんじゃないのかな、とそれから思っている。その考えが正しいとすると、文章を読むときにもその影響があると思う。文章を絵にして受け取れるタイプ。文章を文章のまま受け取るタイプ。
 もちろん、それは文章を書く側にもあるのだろうと思う。個人的な感想でいえば、この界隈だと結村さんが絵的な文章を書くのが断トツにうまいと思うけれども、それは元々そういう風に記憶してるから、という部分があるんじゃないかな、と思う。
 そして、自分はどちらかといえば、逆側。風景描写はそもそも出来ないし、やりたいともあまりおもわない。キャラの顔も浮かんでない。笑うとかいても、笑ってる顔なんだろう、としか思わない。もちろん、その裏の微妙なニュアンスなどは把握して書いてるけど、絵としては浮かばない。
 だから、あまり挿絵に興味がない。自分のイメージに合う合わないという以前に、イメージがほとんどない。
 だからこそ、こういう人と一回でいいから一緒にやってみたいと思う。そういう風に作られた文章に、本気で挿絵をつけてもらったら一体どういうものが出来上がるのか。そして、あっち側からこちらの文章はどう映るのか。
 興味あります。