SSコミニティの話

 前提はいろんなところで語られてきたようなことです。SSにはコミニティが必要である。なぜか。1に相互に意見を言い合うことで意識が高まる。2に確実に感想がもらえるからやる気が出る。3にお互いの作品の影響の受けあいで実力が高まる。4にお互いの読者が見に来るからHIT数が増えて書く気になる。5に、それを見ていた人の中から優れた書き手が出てくる可能性が上がる。
 傍証としては、こんぺのレベルがだんだん上がっていったといわれることや、○○グループといわれる異常にレベルの高いグループが存在することがあげられるでしょう。プロを数人輩出したりーふ図書館とか。
 今度行われるらしいかのんこんぺなんかもその意味ですこし期待してたんですが、どうなることやら。そういうコミニティの発生率をあげるようなシステムというのが必要なような気がします。

 ところで。
 上に書いた「コモンズ」の文脈でいえば、SSというコンテンツは非競合的なものであるといえます。非競合的というのは誰かが使ってもなくならないということです。パンは食べたら戻ってきませんが、本は読んでもなくなりません。SSも同じです。
 とすると、盗作の問題とはなんでしょうね? ものすごく苦労をして作り上げた作品に対して与えられるべき報酬を自分以外の人が受け取っている事への問題なのでしょうか。あるいは単に倫理としてそういうものがあるだけなのでしょうか。倫理として盗作が問題だとすれば、その倫理はどこから生まれてきたんでしょうか?
 同じようにすごく苦労をして、その結果出来上がったものを簡単にコピーさせる文化があります。Linuxに代表されるようなオープンソースの文化です。俺はそっち側の世界には首を突っ込んだこともないし突っ込むだけの技術もないのでよーわかりませんが、パクってそれを改良してうpする行為はむしろ尊敬の念を持って見られている様子です。
 もちろん、この二つのコンテンツは中身が異なります。簡単に中身を改変できるし、ソースはおそらく文章よりも人それぞれの違いが出にくいものだと思われます。また、SSの盗作事件はどれもそのままぱくってうpしただけのものでした。何の改良も施されていないところに問題が起きているのかもしれません。
 でも、もしも、オープンソースと同じ文化だったならば、ただ「芸がないことしとんねー」というだけで済まされるんじゃないでしょうか。「うりぼう」事件などの2chで見られる盗作に対する偏執的なまでの報復はかなり毛色が異なります。
 不思議。
 SSの基本はパクリだというのは俺の基本的な考えですし、それを肯定的に「キャラの積み重ね」と見ているので、その延長線上で、改変なら受けいられるんですよね。直リンクでもいやではないし。でも推奨したいほどでもないけど。

 ホントはもうちょっと踏み込んで書きたかったですけど、準備不足なのでまた今度。いつものパターンなら次はないですが。