一年の総括(読書編)

 つーわけでまずは本について。今年は読書に関しては及第点あげてもいいと思います。もうちょっと読めた気もしますけど、まー、それなりに私生活も忙しかったし、それ以上にヤバかったので、まぁこんなもんでしょう。ただ、小説の占める率が過去最低という、なんだか終わっている読書。まぁいいんだ。それはそれで。
 とりあえず、非小説のベストは決まっていて『CODE』と『市場の倫理 統治の倫理』です。あとは、宮台の本色々も総合だと入れていいかな。『憲法対論』あたりが一番好きだけど。
 全ての共通している気がするのは、意識はしていないけれども、自分の考えに影響を与えているものを対象にしていることです。何か行動する上で、影響を必ず受けてしまうもの。それは規範であったり、アーキテクチャーであったり、倫理であったり。そして、それらのものもまた何らかの背景なり理由なりがあって生まれてきている。そのものを解析していく上でどんなアプローチがあるのか。そして、それがどんなものなのかわかった上で、どのような行動が取れるのか。そこらへんのことに対して、かなり色々なことを勉強させてくれる本でした。
 それと、山形浩生っつー批評家兼翻訳家を知れたこともかなりのヒット。おかげで読む本には事欠きません。どれも厚い本ばかりなのが苦しいですが、そこらへんはしゃあないw

 小説編。
 難しいなぁ。エンターテイメントとして面白かったのは『壬生義士伝』・『亡国のイージス』あたりかなぁ。どちらも、思想に裏打ちされたキャラクター造詣が素晴らしい。話がすげーごんぶとくていいです。
 あと、今年の収穫としてはSFの面白さを知ったことでしょうか。『夢の樹が接げたなら』がきっかけでしたが、SFっつーのは本当に奥深いものがかけるんだなぁ、という。『無伴奏ソナタ』も良かったですね。
 あとは、アメリカ文学系で当たりを幾つか拾いました。レイモンド・カヴァーの再読、あとヴォガネット。ヴォガネットは基本的には退屈ですが、結構好きです。なんでだろう。不思議。ポール・オースターもかなり辺りっぽいんですが、まだ二冊しか読んでません。うう。
 今年は小説読まなかったなぁ、って結論になるかも。