『クルーグマンの良い経済学 悪い経済学』

 ちょっと、読むのが早かったな、と後悔したけれども、それに気づかせてくれたという意味では役に立つ本だった、と言えるかもしれない。
 エッセイ集みたいな感じなんだけれども、かかれているのは基本的に俗流経済学者、特に保護貿易主義者を否定する内容だった。国と国が貿易をしているのを、企業と企業が経営競争しているのにたとえてるのは経済学的にはばかげたことですよ、というのがメインテーマ。
 でも、経済学をさっぱり勉強していない自分からすると、その説明で使われる用語が理解できないわけで。いや、理解はできるんだけど、すごい低いレベルの理解しかしてないのが自分でもわかる。やっぱり、まっとうな本を数冊読んで、そこから派生していったほうがいいんだろうなぁ。とほほ。
 そんなわけで、有斐閣アルマの『マクロ経済学入門』を借りようとしています。今。

 最後でちょっと宮台の書くローカリティー*1につながるような部分があったんだけど、ぜんぜん掘り下げてなかった。というか、似ているだけで違う問題の斬り方だった、ってだけなんだけど。
 で、気になったんだけど、経済学のスタンスからするとローカリティーとかはどうなるんだろうか。まったく抜け落ちてしまうんじゃないだろうか。なんとなく、そこらへんが欠点のひとつになりうる気がする。まー、予想に過ぎないんだけどさ。詳しい人いましたら、コメント募集。

*1:グローバリゼーションが進むと、それぞれの地域性が失われる、という話。その結果、それぞれの街の独自性がなくなることに対する怒りが生まれる。9・11もその手のだったんじゃないか、という分析がある。