ローレンス・レッシグ『CODE』 評価AA 再読AAA

 二読確定。でも時間は置くべし。
 インターネットの設備と法(というか憲法)を絡めて論じた本なんですが、この本の読み方はそれだけには留まりません。憲法的な基本的な思考の枠組みを強固に保持したままで、その考えかたの実例を何度も何度もしつこく繰り返してくれる本でもあります。社会学的っぽい、人間の行動を規制するものは何か、どのような範囲内で人間は行動するのか、ということをしつこく論じた本でもあります。
 この時点で、この本は読み捨てにしていい本ではない、と自分にメモ。明らかにこういう思考様式は大学生の俺に必要です。どーゆーふーに世の中はなってるんだろうなぁ、ということに学問的にアプローチする際に、もっとも必要な考えかたとゆーか。言い換えれば、学問が現実に出来ることなんてなんてそんくらいしか出来ないんだろう?という話でもありますが。ただ、このパターンを学べばそれなりに楽できそうです。それに楽しそうだし。ゆるゆる。
 それとは別に、この本をストレートに読んでもわりと面白いです。未来のインターネットはどうなるか、及びその中で自分達はどのような行動をおこなえるのか。押し付けるような議論の運びではなく、ただただ現状を説明していきます。まー、憲法学者の書いた本ですから、そっち側から切っているとゆーことでこれ一冊だと駄目なんでしょうけれども、これを読んでから他のを読むとわりと大きい気がします。インターネットなんてアーキテクチャー次第でどうにでも変ってしまう、自由なのはそういうアーキテクチャーだからに過ぎない――この認識は、重要でしょう。

 この本を本当に生かすには、ある程度の現状分析が必要だと思います。この本が俺に教えてくれた最も大きなことは「行動はアーキテクチャー・市場・規範・法に左右される」という点ですから、それらを知らねばあかんのです。
 ただ、方向性は示してもらったような気がします。少なくとも、法と経済とコンピューターは学ばんとあかんという気になりました。あとできれば建築思想とかも。自分がどういう土壌の上で活動をしているのかをしるのは、社会勉強と言える読書でしょう。コンピューターは括弧に入れるけど。
 これをきっかけに、色々見てみよう。そんな風に思わせてくれる本でした。
 実はまだ読み終わってないけどね。