砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない

 これはいい。本当にいい。
 理由はもちろん分からないのだけれど、この作品は作者にとって「書くべくして書いた」ものなんじゃないかと思う。なんつーか、全体的にだるさと危うさが程よい感じなのが好き。そして誰よりも担任の先生が好き。変な話だけど、士郎はああなるべきだったのかな、と思った。
 でも、これに感動できるのは何歳までなんだろう、と思う。いつか、懐かしく読める日が来るのかもしれない。そういうタイプの話。