ビリヤードと将棋

 今日ビリヤード場に行って、ひさしぶりなので当たり前のように醜態をさらしたわけなんですが、他の卓を見物していてなんだか不思議な気持ちに襲われました。
  一人の中年男性が、ゆっくりとキューを押し出します。すべるように手玉は進み、一つの玉をはじき落とし、手玉も流れていきます。それをみて、「ほぅ」と言わんばかりの表情で見守るもう一人の男性。
 ――なんか、将棋解説の新聞記者みたいだなぁ、とか思いました。なんつーか、渋いんですよ、感慨の漏らし方とか。
 ビリヤードのメチャうまい某Kさんは手玉の流し方に関して軽くレクチャーしてくれましたが、その域に達しちゃうと、もはや考える方が重要何じゃないかと思えてきます。数回先を読み通して、場をコントロールする能力。
 そうなると、なんだか渋い楽しみになりそうだなぁ、とか思います。そこまで行きたいような、行きたくないような。
 まぁ、そもそもいけないと思いますが。